こんにちは、まんまるです。
自己採点してみたけど合格しているか心配。
配点はどうなるのかなぁ?
FP1級学科試験では、模範解答が試験日の17時にきんざいのホームページに掲載されます。
試験では問題用紙の持ち帰りが認められているため、解答を問題用紙に書き移してあれば、その日のうちに自己採点ができます。
しかし実際の配点がわからないため、「そもそも何点取れたかわからない!」「部分点はどうなるの?」ということも多いです。
そこで今回は、2022年1月のFP1級学科試験に合格した私の試験結果をもとに、配点や部分点がどのようになっているか解説します。
私のプロフィールに興味がある方は、こちらの記事もご覧ください。
それでは2022年1月FP1級学科試験の配点・部分点について解説していきます。
長い記事になってしまいましたので、さっと結果が知りたいという方は、目次をご覧ください。
FP1学科級試験の配点は公表されていない
FP1級学科試験日の17時にきんざいのホームページに模範解答がアップされます。
問題用紙は持ち帰れるので、問題用紙に自分の解答を書き写してくれば、自己採点ができます。
しかし、この自己採点には一つ大きな問題があります。
それは、試験の実施機関であるきんざいが配点基準を公表していないことです。
きんざいのホームページにはこのように書かれています。
各科目の配点は、特に記載のない限り、公表しておりません。また、配点・試験の内容に関するお問合せにはお答えできませんのでご了承ください。
一般社団法人金融財政事情研究会ホームページより(https://www.kinzai.or.jp/fp/news-fp/34130.html)
私がFP1級の勉強をするときに参考にしていた、YouTuberのほんださんやせいのさんが配点予想動画を出してくれていますが、これもあくまで予想です。
実際の結果とは大きくぶれる可能性があります。
配点予想をもとに自己採点をした結果、150点くらいなら安心ですが、合格点の120点付近だった場合は、結果発表までもやもやした時間を過ごすと思います。
合格を信じて実技の勉強をすればいいのか、学科の勉強を続けた方がいいのか悩みます。
実際の試験で配点や部分点がどうなったか知りたいなぁ?
そう思う人もいるのではないでしょうか?
そこで次からは、私が2022年1月に受けたFP1級学科試験の結果や解答をもとに、配点や部分点がどうだったか分析し解説していきます。
また、ボーダーライン付近の場合の対処法についてもあわせて紹介します。
自己採点では122点、実際の得点は139点で大幅増加
私は2022年1月のFP1級学科試験を受験しました。
その日のうちにほんださんの配点予想で自己採点した結果は122点でした。
一応は合格ラインを超えましたが、2022年1月試験は難問奇問が多く、まったく合格した気がしませんでした。
3月4日に合格発表があり、数日後に結果通知が届きました。
結果通知に書かれていた得点は139点で、自己採点からは17点も増えていました。
手元に届いた通知書の結果は次のような内容でした。
コ ー ド | 分 野 名 | 得 点 | 配 点 |
---|---|---|---|
A | ライフプラン・リスク | 38点 | 50点 |
B | 金融資産運用 | 26点 | 38点 |
C | タックスプランニング | 23点 | 38点 |
D | 不動産 | 25点 | 36点 |
E | 相続・事業承継 | 27点 | 38点 |
合 計 | 139点 | 200点 |
基礎編と応用編の区分けがなかったり、ライフとリスクが一緒に集計されているため、実際にどの問題で何点取れたのかがわかりにくい通知書でした。
そこで自分の解答と照らし合わせて、それぞれの配点、得点を分析していきます。
基礎編の配点は1問2点×50問で100点満点
FP1級学科試験の基礎編は、全部で50問で100点満点です。
基礎編の配点も公表されていませんが、配点調整は難しいです。
基礎編は4択マークシート方式のため、1点や3点の問題を作ってしまうと運の作用が大きくなるためです。
極端な話、鉛筆を転がして3点の問題に多く正解できた人が高得点になってしまう可能性があるからです。
このことから、基礎編の配点は1問2点となります。
私の基礎編の分野別の得点は次のとおりです。
科 目 | 正解数/問題数 | 得 点 |
---|---|---|
A ライフプランニング | 7問/8問 | 14点 |
B リスクマネジメント | 2問/7問 | 4点 |
C 金融資産運用 | 6問/9問 | 12点 |
D タックスプランニング | 5問/9問 | 10点 |
E 不動産 | 4問/8問 | 8点 |
F 相続・事業承継 | 6問/9問 | 12点 |
合 計 | 30問/50問 | 60点/100点 |
リスクの得点が低すぎることはさておき、リスク分野は基礎編のみ出題されます。
このことから、通知書の『ライフプラン・リスク』の38点のうち、4点がリスク、34点がライフプランニングでの得点ということがわかります。
応用編の配点は20点×5分野で100点満点
続いて応用編です。
応用編はリスクマネジメント以外の分野から大問が5問出題されます。
結果通知書の各分野の配点から、基礎編の得点を引くと、各分野とも残り20点となります。
このことから、応用編では5各分野×20点=100点満点ということがわかります。
この応用編で配点調整がされるため、ここ最近の試験では物議をかもしています。
通知書の得点から基礎編の得点を差し引いた応用編の得点は次のとおりです。
科 目 | 全 得 点 | 基礎編の得点 | 応用編の得点 |
---|---|---|---|
A ライフ・B リスク | 38点 | 14点・4点 | 20点 |
C 金融資産運用 | 26点 | 12点 | 14点 |
D タックスプランニング | 23点 | 10点 | 13点 |
E 不動産 | 25点 | 8点 | 17点 |
F 相続・事業承継 | 27点 | 12点 | 15点 |
合 計 | 139点 | 60点 | 79点 |
それでは、各分野の問題の正誤をもとに、配点・部分点を分析していきます。
A ライフプランニングは20点満点中20点
結果通知書では、ライフプランニングとリスクの得点が合計され、38点と書かれていました。
私はライフプランニングの問題に全問正解することができました。
1月試験ではライフ以外の問題で物議をかもすことが多かったため、ネットの配点予想の中には「分野を超えた配点調整がされるのでは?」というものもありました。
しかし全問正解した私の得点が20点だったため、ライフプランニングの配点も20点満点だったということが確定します。
しかし全問正解してしまったため、各小問の配点は分析をすることができませんでした。
C 金融資産運用は20点満点中14点
通知書の金融資産運用の得点は26点となっていました。
C分野の金融では、問54~問56までの小問が3問出題されました。
問54は穴埋めで①~④までの4問、問55は計算問題で①と②の2問、問56は穴埋め問題で①~④までの4問です。
各小問の配点や部分点について、私の解答と照らし合わせながら分析をしていきます。
結果がわかりやすいものから先に分析していくため、問題の順番は入れ替わっています。
問56の穴埋め問題は4点満点中2点
問56は上場株式の配当について、①~④までの穴埋め問題でした。
いずれも知識を要求する問題で、計算は不要でした。
そのため1問1点×4問=4点満点が配点となります。
私は①と③に正解したため、問56の得点は2点です。
問54の穴埋め問題は8点満点中点
問54は株式の内在価値について、①~④までの穴埋め問題でした。
①と③は知識問題、②と④は計算が必要な問題です。
①と③の知識問題は、問56と同じで1問1点×2問=2点です。
②と④の計算問題の配点を1問2点とした場合、残った問55の配点は1問5点となります。
②と④を1問3点とした場合は、問55の配点は1問4点になります。
次に書いている問55の部分点を考えると、1問2点とした場合は得点が合わなくなります。
このため、②と④の計算問題は1問3点×2問=6点です。
私は①~④すべてに正解したため、この問題での得点は8点満点中8点です。
問55の計算問題は8点満点中部分点で4点
問55は財務データを分析し、①固定長期適合率と②インタレスト・カバレッジ・レシオを答える問題でした。
計算過程を示す問題のため、答えが間違っていても、部分点がもらえる可能性があります。
問56、問54の配点をもとすると、問55の計算問題は1問4点です。
私はどちらの問題も間違えてしまったため、部分点のみとなります。
②のインタレスト・カバレッジ・レシオの計算は、『持ち分法による投資利益』を入れ忘れた以外の数字と計算式は合っていました。
このため、4点中3点の部分点が入った可能性が高いです。
①の固定長期適合率は、『固定資産÷(自己資本+固定負債)×100』で計算します。
私はこの計算式がすっかり抜け落ちていて、『固定負債÷(流動資産+固定資産)×100』という計算式を書きました。
式全体の形は似ている、固定負債と固定資産が入れ替わっているという点で、4点中1点の部分点が入ったのではないかと思われます。
問55は部分点のみで、合計4点となります。
金融資産運用の合計は20点満点中14点
金融資産運用の配点と得点のまとめです。
問54は8点満点中8点、問55は8点満点中4点、問56は4点満点中2点となり、合計は20点満点中14点でした。
問55の計算問題が1問5点という配点予想もありますが、そうすると私の得点と一致しなくなるため、このような配点、得点となっていると考えられます。
D タックスプランニングは20点満点中13点
タックスプランニングでは通知書の得点が23点となっていました。
D分野のタックスでは、問57~問59までの小問が3問出題されました。
問57は略式別表四の穴埋めで①~⑥までの6問、問58は問57を踏まえた法人税額の計算問題、問59は穴埋め問題で①~⑧までの⑧問です。
各小問の解答をもとに、配点を分析していきます。
先に配点の予想が立てやすいものから検討してくため、問題の順番は入れ替わっています。
問59の穴埋め問題は9点満点中5点
問59は医療費控除と住宅借入金等特別控除について、①~⑧までの穴埋め問題でした。
8問のうち、③は資料に基づいて医療費控除を計算させる問題で、残りは知識を要求する問題でした。
私は計算問題は間違えましたが、知識問題は5問正解しました。
配点ですが、他の問題とのバランス、正解した場合の点数から考えると、③の計算問題は2点、残りはそれぞれ1点ずつと考えられます。
1点×5問=5点が問59の得点になります。
問57の穴埋め問題は6点満点中4点
問57は定番の略式別表四の出題で、①~⑥までの6問が出題されました。
しかし例年と違っていたのは、②の『減価償却費の昇格超過額』が問題文から読み取れず、計算する必要があるところでした。
この部分は計算問題であり、初の出題形式でもあるので配点が増えそうな気もしますが、配点は1点だと思います。
理由は、計算して求める数字は他にもあること、経理の知識がある人なら当然わかる問題であることです。
このため、通常の穴埋め問題と同様の配点になると考えます。
1問1点×6問=6点満点となります。
私は②を間違えたため、芋づる式に⑥も間違えてしまいました。
そのため、問57の得点は1点×4問=4点となります。
問58の計算問題は5点満点中部分点で4点
問58は法人税額を計算する問題でした。
タックス分野全体の配点が20点、問59が9点、問57が6点のため、問58は5点となります。
得点から考えても、タックス分野全体が13点で、問59は5点、問57が4点のため、問58は4点となります。
この問58は、前問の問57の所得金額をもとに法人税を計算するため、問57を1問でも間違えると正解できません。
私の場合、問57の②と⑥を間違えてしまったため、どうしても正解はできず、部分点での得点になります。
ただし、計算過程は合っていたため、所得金額が合ってさえれいば正解という状況でした。
このことから部分点はかなり高いと考えられます。
配点が5点だとすると、1点減点され4点が得点となるので、この項目の最初に書いた配点、得点とも整合性が取れます。
このため、問58の配点は5点、得点は4点だったということがわかります。
タックスプランニングの合計は20点満点中13点
タックスプランニングの配点と得点のまとめです。
問57は6点満点中4点、問58は5点満点中4点、問59は9点満点中5点となり、合計は20点満点中13点でした。
E 不動産は20点満点中17点
不動産では通知書の得点が25点となっていました。
E分野の不動産では、問60~問62までの小問が3問出題されました。
問60は計算問題もある相続税評価に関する穴埋め問題、問61は容積率の計算問題が2問、問62は計算問題もある土地の有効活用に関する穴埋め問題でした。
私は問60の穴埋めのうち、③の計算問題と④の知識問題を2問まちがえました。
問62の穴埋めでは、②の計算問題を1問まちがえています。
不動産分野で間違えた問題は全部で3問でした。
得点は20点満点中17点だったため、この間違えた問題の配点は1問1点です。
すべて計算問題の穴埋め問題だったため、知識問題とのバランスも考えると穴埋め問題は1問1点となりそうです。
しかし、そう考えるとすると、問61問の計算問題の配点が11点と高配点になってしまいます。
しかも、問61は計算過程を示す問題ではないため、部分点が入る余地がありません。
ここを間違えるととんでもないダメージを受けてしまいます。
このことから、不動産分野については大幅な配点調整が行われたのではないかと考えられます。
詳細を分析してみましたが、他の問題とのバランスを考えると納得できる配点が導けず、不動産では配点をはっきりさせることができませんでした。
F 相続・事業承継は20点満点中15点
相続事業承継では通知書の得点が27点となっていました。
F分野の相続・事業承継では、問63~問65までの小問が3問出題されました。
問63は類似業種比準価額の計算問題、問64は①が純資産価額、②が問63を踏まえた併用方式の計算問題、問65が株式に関する穴埋め問題でした。
問65の穴埋め問題は8点満点中5点
問65は株式に関する穴埋め問題が①~⑦の7問出題されました。
③が計算問題、その他が知識問題です。
私は④、⑤、⑥の3問をまちがえました。
計算問題が1問2点、知識問題が1問1点だとすると、問65の得点は8点満点中5点です。
問63の計算問題は4点満点中部分点で3点
問63は計算過程を示した類似業種比準価額の計算問題でした。
この問題が試験後にYouTubeやTwitterで物議をかもしていました。
分類表が大、中、小の3種類示され、その中の適切なものを選ぶ必要があります。
私は小分類で計算してしまったため、結果として回答は間違いとなってしまいました。
配点ですが、問65の配点が8点のため、問63と問64の①と②の3問で12点となります。
配点のバランスを考えれば、それぞれ4点ずつになります。
私は分類選択をまちがえたため不正解でしたが、計算過程は合っていたため、部分点は多めに入ったと思われます。
このことから問63の得点は、4点満点中3点です。
問64の計算問題は8点満点中部分点を含めて7点
問64は①が純資産価額方式、②が問63を踏まえた併用方式の計算問題でした。
配点は先ほど書いたようにそれぞれ4点だと思います。
私は①は正解しましたが、問63をまちがえたため、②は不正解でした。
①は正解したため、得点は4点です。
②は不正解で、計算過程も示せないため、部分点が入る余地がなく、通常であれば0点です。
しかしそうすると結果通知に書かれた私の得点に届きません。
このため②についても部分点が入ったものと思われます。
私の場合、計算過程は合っていましたが、問63をまちがえたため、芋づる式に問64の②もまちがえてしまいました。
逆を言えば、問63の分類選択さえまちがえなければ、問64は正解できたことになります。
そのため、問63と同じ程度の部分点が入ったものと思われます。
このことから、問64の②は4点満点中3点です。
相続・事業承継の合計は20点満点中15点
不動産の配点と得点のまとめです。
問63は4点満点中3点、問64は8点満点中7点、問65は8点満点中5点となり、合計20点満点中15点でした。
ボーダーライン付近の場合の対処方法
自己採点でボーダーライン付近の場合、結果発表までの1か月間は落ち着かない日々が続きます。
それまで頑張ってきた達成感と、合否への不安で、どんな風に過ごせばいいか悩みます。
ただ、FP1級は学科試験に合格しても、実技試験が控えています。
しかし、1か月何も勉強をしないでいると、それまで積み上げた知識は簡単に崩壊してしまいます。
合格できるか不安な日々を過ごす中でも、知識レベルを維持できるよう勉強を続けた方がいいです。
私の場合は、実技試験で出題される不動産と相続・事業承継の分野を中心に勉強を続けました。
合格発表後は、その他の分野で知識レベルの低下を多少は感じましたが、勉強習慣が続いていたことから、リカバリーも難しくありませんでした。
合否にかかわらず、次の試験に向けてコツコツと勉強を続けることをおすすめします。
2022年1月試験の配点解説のまとめ
今回の記事では、私の実際の得点をもとに2022年1月試験の配点と部分点の解説をしました。
試験回によって穴埋め問題や計算問題、計算過程を示す問題や示さない問題など、出題にばらつきがあるため、実際の配点は合格発表がされるまでわかりません。
しかし、基礎編は1問2点、応用編は各分野20点という大枠は間違いありません。
大事なことは、配点や部分点がどうなろうとも合格できるだけのレベルまで知識を積み上げることです。
そのうえで試験を受けて、「発表まで配点がどうしても気になる!」という方に、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
それでは今回はこれで終わります。
まん、まるっ!
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